富田は2001年に入社し、出身地である千葉営業所に配属された。以来、ずっとここで営業に携わり、2007年11月に若くして所長に抜擢。現在は横浜営業所で6人の営業社員と3人の事務社員を率いている。
その富田が開口一番、「営業の仕事が以前にもまして面白くなってきました」と目を輝かせて切り出した。「ここ3〜4年で北恵の営業スタイルは、大きく変わりましたからね」とその理由を語る。
これまでの北恵の営業スタイルはいわゆるルート営業。つまり得意先は木材問屋や建材店が中心で、それら得意先を定期的に訪問し、注文を聞いて、住宅資材メーカーから仕入れた商材を供給するというスタイルだった。得意先一社当たりの受注数量・金額がまとまるので安定していて効率が良かった。「けっこうラクでしたよ。決まった得意先を回って注文を聞いて くればいいわけですから…。しかし正直言って、少し物足りなさを感じることもありました」
ちょうどその頃、住宅業界にも大きな変化の波が押し寄せつつあった。パワービルダーの台頭だ。パワービルダーとは、首都圏を中心に低価格の建売分譲住宅を年間数百棟から数千棟と大量に建築し販売するというビジネスモデルで急成長している住宅会社。大手住宅メーカーと並ぶ販売戸数を供給するパワービルダーも出現し始めていた。
北恵はこうした業界の変化を大きなターニングポイントと捉え、これまでのルート営業からパワービルダーや地元の有力住宅会社などをターゲットに、直接ユーザーに営業を展開するビジネスへと、大きく方針転換を図ったのだ。 |